水温計の動作不良・サーモスタットの点検


 ZX-10のよくあるトラブルの一つに「水温計の動作不良」が上げられます。

 メーターに配置された水温計が全く動かなかったり、

 動いたり動かなかったりするという症状が現れます。

 原因はセンサーやメーター部の故障よりも、センサー部のアース不良によるようで

 センサーを脱着したり、アースを設置することで症状が改善されることが多いようです。

 
  また、滅多にないトラブル?かもしれませんが、特別水温が上昇するまたは

 上がらない(下がり過ぎる)場合にサーモスタットの故障が考えられ、その点検方法を紹介します。

  サーモスタットとは、冷却水を理想の温度で循環させるように、冷却水の流れを

 自動的に調整するバルブで、冷間時は閉まった状態で冷却水の流れを抑え、

 高温時には開いた状態で冷却水を循環できるようにして水温を調整します。 



 純正水温計
 水温計センサー(サーモスタット)は

 矢印の位置にあります。
 サーモスタットボディ

  写真ではホースを取り外してますが、外す必要はありません。
 ←が水温計センサー

 プラス(+)側の線が1本接続されているだけで

 サーモスタットボディ〜フレームへと電気が流れます。
 センサーをボディから取り外し、ネジ部を清掃した後に

 再度取り付けると通電し、メーターが正常に

 動作することもあるようです。

  センサーのネジ部には冷却水漏れ防止として

  シールテープを巻いたり、
シリコンシーラントを

  塗布する必要があります。

   写真上 シールテープ(水道管のネジ部などに使用)

   写真下 シリコンシーラント(サービスマニュアルにはこちらを

                    塗布するように書いてあります。)
 アースの設置

 水温センサーの通電不良をアース(マイナス線)を

 設置することで改善します。

  アース用に電線やネジ止めする為の圧着端子を用意します。

  圧着端子は電線の太さ、固定するボルトの大きさにあったものを

  用意します。

  接触不良を防ぐ為のアースなんで確実に

  固定できるようにしましょう。

    ※写真の電線・圧着端子は実際に使用した物とは異なります。
 センサーに近い位置のボルトに圧着端子を

 共締めします。

  フレーム側に貫通しているボルトを緩めるとラジエター液が

  漏れるかも?
 アース線は緑色にすべきなんでしょうけど・・・

 とりあえずその辺に転がってた線を使いました。

 ええ、上の写真は後撮りです。

  ※写真の位置に取り付けると必ず通電するとは限りません。

 
 フレーム側のボルトへ共締めします。 
 アース線増設完了

  水温計が動くことを確認します。
 余談ですが純正以外の水温計を取り付ける際は、

 純正センサーを取り外し専用のセンサーを

 取り付けることとなり、純正のメーターは

 動かなくなります。


  写真のセンサーは

  ヨシムラ デジタルテンプメーター用

   水温センサー C type

   ネジピッチ  PT 1/8-28

 サーモスタットの点検

  クーラント(冷却水)を抜きます。

  車体(フレーム)側に固定するボルトを緩めます。
 車体(フレーム)側に固定するボルトを緩め

 サーモスタットボディを外すとサーモスタットが

 出てきます。
 お湯に浸けて温度計の数値と比較しながら

 開閉動作の確認をします。

  イギリス仕様以外は 80〜84℃で開閉します。

  イギリス仕様69〜73℃で開閉

 サーモスタットが開閉しなくなると、水温調整が

 できなくなり水温が極端に上がるもしくは

 下がるようになります。


 取り付ける際は空気穴が上側になるようにします。
 パッキンを点検して、元通り取り付けます。




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